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国際共同製作特集:音楽 柯智豪さん

国際共同製作特集第二回目の今回は、本作に楽曲を提供している柯智豪さんについて、前回に引き続き新田幸生さんにお話を伺いました。

(聞き手:F/Tインターン グンナレ更)

柯智豪サイト : https://blaireko.bandcamp.com

***

インターン:『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』(以下、『WKAT』)に楽曲提供をされている柯智豪さんは台湾でどのような活動をなさっている方なのですか。

新田さん:柯さんの特徴は、何より曲を作るスピードが速いことと作曲する曲のジャンルが広いことが挙げられますね。一言で言えば幅広い活動をなさっている方です。台湾では人気歌手や台湾の先住民の音楽をプロデュースする一方で、自らバンド活動などもしています。映画の作曲も行っているんです。台湾の演劇関係者やこの作品を共同制作している台北パフォーミングアーツセンター(2019年開館)の関係者は絶対柯さんのことを知っていますよ。他にも台湾ではあまり知られていませんが、柯さんは音楽活動の他にも美術アーティストとしての活動も行っているんですよ。2013年には神戸ビエンナーレで他の台湾のアーティストの方と一緒に参加していました。

インターン:稽古場で柯さんの音楽を聞いたときにいろいろな曲のジャンルが混ざっているように感じたのですが、柯さんの作曲スタイルはどのようなものですか。

新田さん:先程も言ったように柯さんは何でも出来る人なので、特定のジャンル向けの作曲をするのではなく、伝統的な音楽から最先端のものまで幅広いものを取り入れた作曲をなさっていますね。

インターン:では『WKAT』の楽曲提供に、どうして柯さんが選ばれたのですか。

新田さん:率直に言うと、まだ柴さんのクリエイションが始まる前で、柴さんもこの作品について構想を練っている途中だったので、今私が知っている作曲家の中で一番柴さんの理想を叶えられそうな人を探した結果、柯さんにお願いすることになりました。

インターン:新田さんから見て柴さんと柯さんの共通点などはありますか。

新田さん:まず挙げられるのはお二人とも優しいです。柯さんはよく第一印象から優しそうという印象を皆さんに持たれますが、その通りで、いつも笑顔で接してくれます。他には柯さんはアーティストとして、とてもセンシティブな感覚を持っていますね。この部分も柴さんと共通しているところだと思います。普通の人が見えない角度から物事を見るところが似ていますね。

インターン:先程柯さんは作曲するスピードが速いとおっしゃっていましたが、今回の作曲もそうだったのですか。

新田さん:そうですね。特に今回は柴さんから特にリクエストがなく、自由に音楽を作ってくださいとのことだったので、柯さんとしても非常に楽しく作曲できたと思いますよ。そして柴さんからのリクエストは、20分の曲を3つ作ってくださいということでした。その際に柴さんから60個のキーワードを一緒に渡されましたね。

インターン:三幕構成ですから、一幕あたり20個と伺いました。

新田さん:そうです。まず一幕分の20個のキーワードをもとに最初の20分の曲が完成されました。完成後、柴さんから素晴らしいと言っていただき、次の20分の作曲に移られたようです。

インターン:柯さんは現在台湾にいらっしゃるので、稽古時には自分のいないところで自分の曲をベースに作品ができてゆくことになると思いますが、作曲家としてそれはどのようなお気持ちだと思われますか。

新田さん:自分の知らない所で作品が成長していくからこそ、一層想像力を働かせて作曲していらっしゃいますね。毎日稽古場のことを想像していますよ。

インターン:柯智豪さんは次の日本での活動は何かありますか。

新田さん:次は横浜能楽堂で、私の劇団の演出家と来年コラボレーション作品を作ります。(https://www.youtube.com/watch?v=xttvk9ZivNI)この他にも音楽のイベントやフェスティバルなどにも参加しているので、よく日本には来ていますね。音楽以外にも映画やCMの仕事でも来日していますよ。

インターン:そうなんですね!これから日本での柯さんの知名度がもっと上がりますね!

新田さん:そうですね!

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次回の国際共同製作特集は、衣裳製作のTRAN泉です。お楽しみに!

 

フェスティバル/トーキョー17主催プログラム

『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』

作・演出 柴 幸男

同じ時間、二つの場所で紡がれる物語。隣にいても遠い「距離」から見わたす未来

2017年10月7日[土]- 15日[日]

​東京芸術劇場 シアターイースト/シアターウエスト

詳細、チケットの購入はF/T公式ホームページ

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