国際共同製作特集：衣裳 TRAN泉
国際共同製作特集第三回目は、本作の衣裳を担当されている台湾のファッションブランド、TRAN泉についてです！舞台の衣裳を一からデザインするのは初めてというTRAN泉。どのような経緯で今回の衣裳を担当することになったのか、また当日はどのような衣裳を見ることができるのか、TRAN泉のデザイナーであるEllenさんと、前回・前々回に引き続き国際共同製作のコーディネーターの新田幸生さんにお話を伺いました。
（聞き手：F/Tインターン グンナレ更）
TRAN泉 official facebook : https://www.facebook.com/TRAN.official/
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インターン：TRAN泉にとって舞台衣裳の制作は今作が初めてと伺っておりますが、今回の企画ではなぜTRAN泉に白羽の矢が立ったのでしょうか。
新田さん：TRAN泉が舞台の衣裳をデザインする、というのは初めてですが、実は以前に２回ほど僕がプロデュースを担当した舞台の衣裳として、既成の服を提供していただいたことがあります。この時、周囲からも好評だったので、今度はTRAN泉のデザイナーさんと一緒に舞台衣裳を作ることができたら、と以前から考えていました。ですがTRAN泉からは、自分たちは劇場のデザイナーではないから演劇の衣裳をデザインする自信がない、と何回も断られていて、実現はしていませんでした。しかし今回、東京と台湾の共同製作が決まったときに、このとても珍しいチャンスの中でぜひTRAN泉に力を発揮して欲しいと思い、すぐに電話して、ぜひ今回だけでもデザインを担当してください、とお願いしました。
インターン：『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』（以下、『WKAT』）では、普段はTRAN泉であまり扱わないアースカラーを衣裳に取り入れていると伺いました。どのような経緯でこのようなコンセプトになったのでしょうか？
Ellenさん：まず台本を読んだ時に、海のイメージが浮かんできました。そこから、本作は二つの場所の話なので、片方は海、もう片方は山のイメージにしようと考えました。そこで、海のイメージで青、そして、山のイメージでアースカラーを使用することにしました。普段TRAN泉がデザインする服は、黒や白のものが多いです。しかし今回は最初から、新しいカラーバリエーションにすることを考えていました。
インターン：TRAN泉のデザイナーさんはEllenさんと一二三さんのお二人だと伺っておりますが、お二人は一緒にデザインされているのですか？
Ellenさん：そうです。でもこの二人のデザイナーの役割はちょっと違います。私はレディースと、毎シーズンのコンセプトを考えていて、一二三さんはメンズ。それから、衣裳の制作や発注を担当しています。
インターン：そうなのですね。お二人はデザインをする際、どのようなところにこだわっているのですか？
Ellenさん：ぱっと見はとてもシンプル、でも実は細かく工夫がされていて、着た人にはそれがわかる、というものを目指しています。購入してくれた方が、この部分は実はこういうデザインが入ってるんだ、と気づいて嬉しくなるようなものを作りたいですね。
インターン：TRAN泉のwebサイトを拝見いたしましたが、近未来的でありながらも着心地の良さそうな、美しいデザインだと感じました。シンプルであっても細かな部分に気を使っているからこそ、綺麗なシルエットになるのですね。
Ellenさん：はい、そうです。例えば、世の中にはたくさんシャツがありますが、TRAN泉のシャツは、他のものと比べてネックの部分が低くなっていたり、手の部分に細かなデザインが入っているなど、他のものには無い工夫がされているんです。そしてTRAN泉の服を着ている人は、そのことを必ず知っていると思います。
インターン：素敵ですね。『WKAT』の物販にはTRAN泉の服も並ぶと伺っているので、とても楽しみです！ 新田さんはTRAN泉のファションの魅力はなんだと思いますか？
新田さん：どの国でもどんな時に着ても、お洒落に見えるところだと思います。ファッションというのは、アジアやヨーロッパ、アメリカなど、地域によってそれぞれ違いますよね。でもTRAN泉の服は国の違いを超えていきます。これがTRAN泉の魅力だと思います。
インターン：先日フィッティングをした役者さんたちからも、TRAN泉の衣裳は大好評でした。本番は衣裳も要チェックですね！
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次回もお楽しみに！
フェスティバル/トーキョー17主催プログラム
『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』
作・演出 柴 幸男
同じ時間、二つの場所で紡がれる物語。隣にいても遠い「距離」から見わたす未来
2017年10月7日［土］- 15日［日］
東京芸術劇場 シアターイースト／シアターウエスト
詳細、チケットの購入はF/T公式ホームページへ